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北熊ノ沢(2)遺跡
2022年11月11日
写真は、今回の調査で見つかった平安時代の竪穴建物跡の中で一番大きなものです。床面で火を焚いて赤くなった箇所がいくつも確認でき、鉄製品を作るための鍛冶作業が行われていたと考えられます。
縄文時代早期の貝殻集中地点で、貝殻の下から縄文時代早期の土器が潰れた形で出土しました。貝殻が廃棄された時期を考える上で重要な資料です。
10月28日(金)をもって、北熊ノ沢(2)遺跡の発掘調査は無事に終了しました。暑い日も寒い日も頑張ってくれた発掘作業員のみなさまに感謝です。調査成果は、12月10日・11日に青森市で開催する発掘調査報告会で報告いたします。ぜひお越しください。
»「令和4年度 青森県埋蔵文化財発掘調査報告会」詳細はこちら
2022年10月13日・14日
令和4年10月13・14日に、八戸市北熊ノ沢(2)遺跡の現地見学会を開催しました。さわやかな秋晴れの下、県内各地から多くの見学者にご来場いただきました。見学者の皆さんは、専門職員による調査現場の案内と出土遺物の説明に熱心に耳を傾けていました。
別画面で当日配布資料をご覧いただけます。
こちらをクリックするとダウンロードできます。(pdf形式:1.5MB)
遺物展示の様子
職員による遺跡の解説①
職員による遺跡の解説②
職員による遺跡の解説③
職員による遺物の解説
今回の発掘調査では、縄文時代の落とし穴や貝殻集中地点、平安時代の竪穴建物跡などが見つかっています。平安時代の竪穴建物跡のうち1棟からは、鉄製品を作るための鍛錬鍛冶が行われていた痕跡を確認しました。火を焚いた跡である「鍛冶炉」や、作業場である「足入れ穴」、「金床石」などを間近に見ることで、当時の作業風景をイメージしてもらえたのではないかと思います。
縄文時代の落とし穴(円形)
縄文時代の落とし穴(溝状)
縄文時代早期の貝殻集中地点
縄文時代早期の貝殻集中地点(アップ)
平安時代の竪穴建物跡
平安時代の遺構(竪穴建物跡)
平安時代の遺構(掘立柱建物跡)
鍛冶遺構(検出)
鍛冶遺構
遺物展示では、八戸市で初の出土となる平安時代のキノコ形土製品や、出土状況の写真をパネルで紹介した半完形の土師器(甕)、縄文時代の丁寧な作りの石器や、現在の食卓でも馴染み深い貝殻などが注目を集め、専門職員に質問したり、記念に写真を撮って楽しんだりしていました。
平安時代の遺物
土師器(甕)(出土状況)
縄文時代の石器
縄文時代の貝
今回の見学会は、みなさまに遺跡を身近に感じていただける良い機会になったと思います。今後とも、調査成果をわかりやすく発信し、地域の歴史を広く知っていただけるよう努めて参ります。
2022年9月29日
八戸市 北熊ノ沢(2)遺跡現地見学会のお知らせ
1 開催日時
令和4年10月13日(木)・14日(金)
【1回目】受付 10:30~10:45
説明 11:00~11:30
【2回目】受付 13:00~13:15
説明 13:30~14:00
※参加人数は1回あたり20名程度とします。人数を超えた場合は2班に分けてご案内いたしますので、お待ちいただく場合があります。
2 その他
(1)事前のお申し込みは不要です。
(2)新型コロナウイルス感染症の罹患が疑われる場合は来場の自粛をお願いします。
(3)雨天等により見学会を中止する際は、当センターホームページで当日9:00頃までにお知らせしますので、来場前にご確認ください。
(4)見学会の詳細については、こちらをご覧ください。
2022年9月5日
竪穴建物跡の近くで、掘立柱建物跡とみられる柱穴群を検出しました。今後詳細に調査を進めていきます。
平安時代の竪穴建物跡の壁際から、炭化した建築部材が出土しました。床面が真っ赤に焼けた竪穴建物跡もあり、家を破棄する際に故意に燃やしていた可能性が考えられます。
2022年8月1日
7月27日に「夏休み考古学者になろう!-発掘調査体験-」が北熊ノ沢(2)遺跡で開催されました。
参加者の方には平安時代の竪穴建物跡を掘ってもらいました。その竪穴建物跡を引き続き調査を行った所、堆積土中からキノコ形をした土製品や須恵器の大甕と思われる破片がまとまって出土しました。
参加者の方が掘り当てていたら、さぞかし盛り上がったであろうと思うと、少し残念な気もします。
2022年6月6日
斜面部の調査の様子です。斜度がきついため、安全面に気を配りながら作業を進めました。体力の消耗が激しく、ふくらはぎがパンパンに張るなど辛かったです。
斜面部では、遺構・遺物ともに見つかっていません。
平坦部の調査も開始しました。まず、重機で表土を除去しました。
平坦部では、住居や土坑、落とし穴と見られる遺構が見つかっています。
2022年5月17日
斜面部の調査を行っています。
2022年5月10日
発掘調査を開始しました。